英語リスニングの勉強法|高校生が今日から実践できる4つのトレーニングと共通テスト対策

英語のリスニングに苦手意識を持つ高校生は多いのではないのでしょうか。共通テストではリスニングの配点が100点と大きく、対策を怠ると全体の得点に影響を及ぼします。しかし、正しい勉強法を知って日々実践すれば、リスニング力は着実に伸ばせます。この記事では、塾講師の経験をもとに、高校生が今日から取り組めるリスニングの勉強法を具体的に紹介します。

リスニングが苦手な高校生に共通する3つの原因

リスニングの成績が伸び悩んでいる場合、まず原因を正しく把握することが大切です。多くの高校生に共通する原因は、大きく3つに分けられます。

英単語の発音を正しく覚えていない

英単語を文字だけで暗記していると、実際の発音とのギャップに戸惑うことになります。たとえば「Wednesday」を「ウェドネスデイ」と読んでいる場合、ネイティブの「ウェンズデイ」という発音を聞き取れません。

リスニング力を高めるためには、英単語を覚える段階から音声を活用することが不可欠です。単語帳に付属する音声アプリやCDを使い、正しい発音とセットで単語を記憶する習慣をつけましょう。ターゲット1900やシステム英単語などの定番単語帳には音声データが用意されているため、通学時間を使った音声学習が可能です。

英語の語順で意味を理解する力が不足している

英語と日本語は語順が大きく異なります。英文を「後ろから訳す」癖がついていると、リスニングでは情報の処理が追いつきません。リスニングでは音声が流れるスピードで前から順に意味を取る力が必要です。

この力を鍛えるためには、スラッシュリーディングという手法が効果的です。英文を意味のかたまりごとにスラッシュで区切り、前から順に理解していく練習を繰り返すことで、英語の語順のまま意味をつかむ力が身につきます。長文読解の速度も同時に向上するため、一石二鳥のトレーニングといえます。英語の基礎力を固めたい方はbe動詞の使い方を完全マスターも合わせて確認しておくと効果的です。

英語の音声変化に慣れていない

ネイティブスピーカーの英語には、音のつながり(リンキング)や音の脱落(リダクション)といった音声変化が頻繁に起こります。たとえば「want to」が「ワナ」、「going to」が「ガナ」のように聞こえる現象です。

こうした音声変化のパターンを知識として学び、繰り返し耳で確認する練習が必要です。音声変化のルールをまとめた参考書としては「英語耳」や「英語のリスニングは発音力で決まる」などが高校生にも取り組みやすい内容となっています。

効果が実証されている4つのリスニング勉強法

ここからは、実際に成績アップにつながるリスニングの勉強法を4つ紹介します。どれも自宅で取り組めるものなので、ぜひ毎日の学習に取り入れてみてください。

シャドーイングで聞く力と話す力を同時に鍛える

シャドーイングとは、英語の音声を聞きながら、少し遅れて同じ内容を声に出して追いかける練習法です。リスニング力だけでなく発音やイントネーションの改善にも効果があり、多くの英語教育の専門家が推奨しています。

シャドーイングの手順は次のとおりです。

  1. まず音声を1回通して聞き、内容を大まかに把握する
  2. スクリプトを見ながら音声に合わせて声に出す(オーバーラッピング)
  3. スクリプトを見ずに音声だけを頼りに声に出す(シャドーイング)
  4. 聞き取れなかった箇所をスクリプトで確認し、再度練習する

最初は短い文章から始め、慣れてきたら徐々に長い音声に挑戦してください。共通テストのリスニング問題の音声を教材にすると、試験対策も兼ねられるので効率的です。

ディクテーションで聞き取れない音を特定する

ディクテーションは、英語の音声を聞いて書き取る練習法です。聞き取れなかった箇所が明確になるため、自分の弱点を正確に把握できます。

やり方はシンプルで、短い英文の音声を聞いて紙に書き出し、スクリプトと照合するだけです。1日10分程度でも継続すれば、1か月後には聞き取れる音の範囲が明らかに広がります。NHKの英語講座やTEDの短いスピーチなど、レベルに合った教材を選ぶことがポイントです。

多聴で英語のリズムに耳を慣らす

多聴とは、さまざまな英語の音声を大量に聞くことで耳を英語のリズムやイントネーションに慣らす練習法です。通学中や家事の合間などスキマ時間に取り組めるため、忙しい高校生にも続けやすい方法です。

おすすめの教材は以下のとおりです。

  • NHKラジオ英会話(基礎から中級レベルまで対応)
  • BBC Learning English(イギリス英語に慣れたい方向け)
  • TED Talks(興味のあるテーマで英語を学べる)
  • 英検の過去問リスニング音声(試験対策を兼ねられる)

多聴のポイントは、完璧に聞き取ろうとしないことです。全体の流れをつかむ意識で気楽に聞き続けることで、自然と英語の音に対する感度が高まっていきます。

精聴で細部まで正確に聞き取る力をつける

多聴とは反対に、ひとつの音声素材を徹底的に聞き込む方法が精聴です。同じ音声を何度も繰り返し聞き、すべての単語を正確に聞き取れるようになるまで練習します。

精聴に使う教材は、自分のレベルより少し易しいものがベストです。共通テストの過去問や英検2級のリスニング問題を繰り返し聞くことで、試験で求められるスピードと内容に対応できる耳が育ちます。1つの音声を5回以上聞いてから次に進むようにすると、確実に力がつきます。

共通テストリスニング対策の具体的な進め方

共通テストのリスニングは100点満点で、第1問から第6問まで構成されています。問題形式ごとに対策を立てることで、効率的にスコアを伸ばせます。

問題形式別の攻略ポイント

第1問・第2問は短い英文を聞いて答える問題で、音声は2回流れます。集中して1回目で大意をつかみ、2回目で選択肢を絞り込む戦略が有効です。

第3問以降は音声が1回しか流れないため、より高い集中力が求められます。問題用紙が配られたら、選択肢を先読みして質問の内容を予測しておくことが大切です。特に第5問・第6問は講義形式の長い音声が出題されるため、メモを取りながら聞く練習を日頃から行っておきましょう。

大問 内容 音声回数 対策ポイント
第1問・第2問 短文聞き取り 2回 選択肢の先読みで得点源にする
第3問・第4問 会話・説明文 1回 要点をメモしながら聞く
第5問・第6問 長文講義 1回 全体の流れを追う練習を重ねる

試験直前の仕上げ方法

試験本番の1か月前からは、過去問や予想問題集を使って本番と同じ形式で練習しましょう。時間を計って解くことで、ペース配分の感覚が身につきます。

河合塾や駿台が出版している共通テスト対策問題集は、本番に近い難易度で練習できるのでおすすめです。間違えた問題はスクリプトを確認し、聞き取れなかった原因を分析する作業を必ず行ってください。大学受験全般の勉強計画については受験生の理想的な勉強時間と時間管理術も参考にしてみてください。この「振り返り」の積み重ねが、本番での自信につながります。

毎日続けられるリスニング学習スケジュール

リスニング力は一朝一夕では身につきません。毎日少しずつでも英語の音声に触れ続けることが、最も確実な上達の道です。

1日30分でできるリスニングルーティン

部活や他の教科の勉強もある高校生にとって、リスニングだけに長時間を割くのは難しいものです。1日30分のルーティンを継続する方が、週末にまとめて2時間練習するよりも効果的です。

以下のスケジュールを参考にしてみてください。

  • 通学時間(15分):単語帳の音声を聞く(多聴)
  • 帰宅後(10分):シャドーイングまたはディクテーション(精聴)
  • 就寝前(5分):その日に学んだ英文を音声で復習

スキマ時間を活用することで、無理なく毎日の学習に組み込めます。スマートフォンのリスニングアプリを活用すれば、いつでもどこでも練習が可能です。

まとめ

英語のリスニング力を伸ばすには、発音の基礎を固め、シャドーイングやディクテーションなどの効果的な練習法を毎日継続することが欠かせません。共通テストのリスニングは配点が大きいため、早い段階から計画的に対策を進めておくと安心です。今日紹介した勉強法のなかから、まずはひとつ試してみてください。毎日30分の積み重ねが、半年後のリスニングスコアを大きく変えてくれるはずです。